キャノピー立体トラス
もっともシンプルな建築物はどのようなものでしょうか。建築物から不要なもの、なくてもよいところを外していくと、最後はどうしても無くすことができない部分が残る、これがなければ建築物でなくなる。それが建築物の本質と言えます。日本では屋根でしょう。建築基準法でも建築物とは「土地に定着する工作物のうち、屋根及び柱若しくは壁を有するもの」と定義されています。工作物は建築物のことであり、壁や柱は屋根を支持し土地に定着させるにはどうしても必要です。
この様なものが建築のプロトタイプ(原型)で建築物の基本機能を果します。単独で建っているものを上屋とか、天蓋といわれます。本屋の建築物に付属しているものは庇とかキャノピーといわれます。部屋の庭先に設けられると日除けや雨除けとなり食事をしたりパーティーをしたりすることができる半屋外空間が生まれます
上屋やキャノピーは直射日光が強く降り注ぐ場所に日陰を作ることができ、子供や高齢者を日射病や熱射病から守ることができます。また同時に、皮膚がんなどを誘発する恐れのある有害な紫外線からも守ることのが期待できます。キャノピーは直射日光を室内に入れない外断熱でもあり、効果的に日射を遮蔽することで、クーラーの使用頻度を少なくでき、省エネ効果も期待できます。
商業施設のロードサイドに設けられるとお客様へのサービススペースが生まれます。倉庫・物流センターにおいては雨天時の作業を効率よく進めるのに役立ちます。玄関先はエントランスポーチと呼ばれ、雨に濡れずに出入りできるようになります。ホテルやマンションのエントランス前にある大型のポーチを、車寄せといいます。雨に濡れずに車の乗り降りができます。キャノピーは床面積にも容積にも算定されませんので、有効に活用しましょう。 |
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